私を変えた聖書のことば

 今回は、私を変えた聖書のことばの紹介から入ります。それは新約聖書の手紙文の中にあるのですが、「常に喜べ、絶えず祈れ、すべてのこと感謝せよ。」です。当時私は24歳、東京の大田区に住んで、神奈川の工場に勤めていましたが、ある日、クリスチャンの弟の聖書を開いたところ、この言葉と祈る少年の絵が印刷されたしおりに目が留まりました。

 今思えば、1枚のしおりによって清らかな人生へのあこがれに似た気持ちが、私の心に芽生えたのかもしれません。その後、間もなく弟の誘いを受けて、一緒にキリスト教会の青年の集いに出席したのです。

 聖書を学び、賛美歌を共に歌う集いは楽しく、すがすがしい気持ちを与えてくれました。他のどこででも味わえない、和気あいあいの時間を求めて、私は教会に通い続けました。やがて洗礼準備集会の一員となり学んでいたある日、イエス・キリストが十字架にかかられたのは人類の、いいえ、私の罪の身代わりであると信じる心を与えられました。そして24年間、創造主であり、人類をこよなく愛して下さる神様と絶縁状態のまま過ごしてきた罪を認め、たどたどしい祈りをささげたのです。

 その日から、日曜日の礼拝を機軸にした一週間を守る日が、85歳になる今年に至るまで続いています。

 「主よ。何と幸いなことでしょう。あなたに、戒められ、あなたのみおしえを教えられる、その人は」(詩篇 94篇12節)  (2011年2月9日 依田名誉牧師)