旭川グルメ(旭川・緑ヶ丘便り14)

 

 いやしい小生たちはまず行った街のB級グルメは何かを探す。旭川に来て、教会の兄姉に「ここの名物な何ですか。おいしいケーキ屋さんはどこにありますか」等と尋ねた。答えは種々異なっていた。夫々好みは千差万別だから当然である。それで個人的好みによらないために、『旭川市 暮らしの便利帳」に記載されている「旭川グルメ」から紹介しよう。

 

①旭川ラーメン

 

北海道でラーメンと言えば「札幌ラーメン」が有名である。しかし「旭川ラーメン」はそれに優るとも劣らぬ歴史と味がある。

 

 その理由は、旭川には小麦や野菜を育てる畑作、チャーシューやスープの出汁の源になる畜産、大雪山連峰から流れ出る豊かな水という、ラーメンを作る上で必要が揃っていることである。

 

 戦後1947年「蜂屋」というアイスクリーム店がラーメンの販売を始めた。一方「青葉」は屋台を引いてラーメンの販売を始めた。どちらも今の旭川ラーメンの主流である「ダブルスープ、低加水縮れ麺」の組み合わせで好評を得たそうである。

 

 旭川は養豚業が盛んで精肉された後に廃棄される豚骨を有効利用しつつ、豚骨の臭みを抑える魚介系の出汁を合わせた「ダブルスープ」が旭川ラーメンの第一の特徴である。札幌ラーメンは「シングルスープ」が多いそうである。

 

 第二の特徴は「低加水縮れ麺」である。小麦粉を練る時に加える水の割合を「加水率」と呼ぶが、旭川の麺は2529%と札幌の3638%に比べ低いことである。水分の少ない麺は、小麦粉の量が多いため風味豊かでスープを吸いやすい麺に仕上がり、縮れ麺はスープが良く絡むそうだ。

 

 第3の特徴は醤油味。何故、醤油味が根付いたのか定説はないものの、旭川には道内有数の醤油メーカーがあり、醤油文化が根付いていたからではないだろうか。札幌は味噌、函館は塩のイメージが定番化されている。

 

 2005年にはラーメン屋は200軒を超えていたが2015年現在、155軒と減少しているそうである。しかし旭川ラーメンは手間とコストをかけて丁寧に作られており、旭川市民が誇ることのできる旭川発祥の食文化である。旭川に来た時は、何より旭川ラーメンを堪能しては如何だろう。

 

②旭川しょうゆ焼きそば

 

 2010年「北の恵み食べマルシェ」で醤油を活かした焼きそばを作ることになったのが始まり。「掟三箇条」によれば①麺は旭川産の米粉と道産の小麦を使う②味付けは旭川の醤油メーカーのものを使う③旭川もしくは道北産の食材を一品以上使う、のが条件である。このおきてさえ守ればどんなアレンジにしても良いのである。

 

③「あったか旭川まん」

 

 「あったか旭川まん」の定義は「旭川産の米粉を使った生地」と「旭川または北海道の食材を使った具」で饅頭を作ること。生地に包まれる具材や味付けは各店自由。1902125日旭川はマイナス41℃という日本で最も低い気温を記録。寒さ厳しい街だからこそ、旭川で暮らす人や街を訪れる人に「心身が温まる、旭川らしい饅頭」を提供したいとの願いから、2011年に誕生した。現在9店舗、17種類の「あったか旭川まん」を味わうことが出来るそうである。

 

 以上、三つを紹介したが、旭川には他にもたくさん美味しいものがありそうである。是非、旭川に来て、旭川の美味しいものを見つけて欲しいものである。