講壇に飾られたバラ(旭川緑ヶ丘便り26)

 

 何度も書いたように、旭川の緑が丘地域の各家庭の庭は花々が咲き、美しい。7月末になってもいろいろな花が咲いている。盛りが過ぎる花があっても別の種類の花が咲き始めるのだ。花の特性を知って、庭やプランターに植えているのだろう。小政党は、雑草かと思い抜き取ってしまうような葉の先からきれいな花々が出ていることがある。

 

 現在は、バラが庭の主人公の場合が多い。つるバラで門を飾っているお宅や、庭に何十種類ものバラを咲かせているお宅もある。バラは咲く期間が長いので、散歩する者にとってはうれしい。

 

 教会から歩いて23分の家の庭には何十種類、百数十本のバラがある。昨年初冬に来旭した時、冬に備えてバラを掘り上げているところであった。その折少し話をすると、毎年冬前にバラを片づけること、夏になれば咲くので「楽しみにどうぞ」と仰って下さっていた。

 

 春になり雪が溶けると、その方は庭にバラを植え始め、庭はバラの株でいっぱいになっていた。そのバラが初夏になるといろいろな色の花を咲かせた。小生は教会の行き帰りに見て楽しんだ。

 

 先日、教会からの帰り、バラの手入れをしておられるところだった。それで挨拶と共に一言尋ねた。「剪定して捨てているバラを頂けませんか」それに対して何も答えず、黙々と剪定を続けられた。一段落ついた所で「明後日朝、教会の礼拝の時に飾るために23輪いただけませんか」とお願いした。すると「明後日の何時だ」と尋ねて来られた。「10時半から礼拝なので10時頃いかがでしょうか」と答えると「わかった。10時に待っている。このバラを皆に見てもらうのはうれしい」と返事を頂いた。

 

 日曜の午前10時少し前に澄代が訪ねた。すると待っていて下さった。ただし前の日の10時と間違って待っていて下さったことも分かった。とにかく、丹精込めたバラを5輪下さった。ちょうどバラを切って下さっている時、突然雷が鳴り激しく雨が降った。旭川には珍しい程の猛烈な雨であった。澄代は奥さんの傘を借りて教会に戻り、頂いたバラを講談脇に飾った。ちょうど講談脇に相応しい大きさであり、色合いである。

 

 今回のように、近所の方からバラを頂き礼拝の時の花として飾ることが出来るとは、なんという主の恵みだろう。この花を通して、バラを育て、切って下さった方のご一家が救いに導かれるように教会では祈っている。主がどのように働かれるか楽しみである。