いっしょに歌おう 第73回

「小さい秋みつけた」、「虫のこえ」、「どんぐりころころ」、「とんび」、「望みも消えゆくまでに(福音讃美歌413番)」を歌いました。参加者は11名でした。

 

 

神様による気楽さ 

 

柏木哲夫先生は、日本で初めてターミナルケアという治療を導入された方です。ターミナルケアとは、もう助からない患者さんが死の恐怖と戦いながらも、充実した最期を迎えるための医療です。先生は仕事上、色々な人の最期を看取ってこられました。充実した最期を迎える人もいれば、悲しんで亡くなる人もいます。先生は、人が悲しみに立ち向かう時、必ず必要な武器がある、それは笑いだと言われました。不安や迷いは、私たちから笑いを奪ってしまいます。しかしそんな状況でも、自ら笑うようにすれば、不安や迷いを客観視し、冷静さを取り戻すことができるのだそうです。つまり私たちが不安や迷いの中にある時、また死のような最大の危機の中にある時でさえ、笑いは必要なのだそうです。しかし死を前にして人が笑うのは、とても難しいことですね。

 

 柏木先生は不安や迷いの中で笑うために、神様による気楽さを持つように勧めておられます。神様が今の大変な状況を必ず変えて下さる、と信じることで生まれる気楽さ、これが私たちに笑いを持つ余裕を与えるのです。神様は、苦しみや不安を終わらせることができる方です。聖書には、私たちの多くの苦しみは神様からのテスト(試練)だと書かれています。苦しみは偶然私たちに降りかかって、一生続くものではありません。今の大変な状況は、神様がいつか変えて下さる、という気楽さが私たちを笑顔にしてくれます。ですから、教会は笑顔に満ち溢れていないといけないと思います。

 

 「神を愛する人々、すなわち、神のご計画に従って召された人々のためには、神が すべてのことを働かせて益としてくださることを、私たちは知っています(ローマ828)」。

 

神様を愛する人たちを、神様は苦しみの中に放っておかれません。その苦しみさえ益として下さいます。ですから私たちも神様を愛し、気楽さをもって、どんな時代であっても強く笑顔で生きていきたいと思います。

 

 天の父なる神様、どんな苦しみも、神様を愛する人たちは恐れません。あなたがこの苦しみを終わらせて下さるからです。私たちがいつも神様による気楽さを持ち、笑顔で人生を歩み切ることができるようにして下さい。(武田遣嗣牧師)