いっしょに歌おう 第74回

「たき火」、「山の音楽家」、「赤とんぼ」、「幸せなら手をたたこう」、「主われを愛す(福音讃美歌52番)」、「故郷」を歌いました。電車を待つ間、途中から加わって下さった方も含め、参加者は15名でした。

 

 

画家レンブラントの作品の中に、「放蕩息子の帰還」という絵画があります。絵の左側に息子を抱きしめている父親が描かれ、息子はよく見ると膝をついていて、丸坊主、ボロボロの着物を着ています。この絵については、聖書の「放蕩息子のたとえ」を読むとよくわかります。

 

 実は息子は家出から帰って来たのです。彼は父親に無理を言って財産を半分もらい、都会に出ました。そしてお金を湯水のように使い、食べる物にも困るようになりました。そこで彼はようやく、自分に必要なものはお金ではない、父親と一緒にいることだと気づき、家に帰ることにしました。勝手に家を飛び出し、一文無しで家に帰るのですから、足取りは重かったでしょう。しかし父親は走り寄って息子を迎えました。(ルカ1520)。

 

 ここで皆さんにお伝えしたいのは、神様はこの父親のような方だということです。私たちもこの息子のように、自業自得で大変な目に遭うことがあるかもしれません。それを誰かのせい、何かのせいにしてしまうのが、人間の弱さではないかと思います。また心の奥底では、人生の責任は自分にある、人生の舵をとってきたのは自分だとわかっていても、人生全体を人のせいにすることもあるでしょう。このような、心のうちにある闇を認めるのは何と難しいことでしょうか。皆さんは心の中につっかり、隠し持っているものがあるかもしれません。でもそれをまるごと、この父親のように受け入れ、愛して下さる方が聖書の神様なのです。(20171017日 武田遣嗣牧師)