神を知る人生(1)

 

 今日は、私たちにとって「一番大切なもの」、いいえ、「一番大切なこと」は何であるかについて考えましょう。それはズバリ、「まことの神を知ること」です。そのためには、聖書を読むこと、聖書の語りかけ、約束の言葉などを知ることが必要不可欠です。

 

 聖書は、実に不思議な書物です。一言で言えば、それは「まことの神から私たち人間に与えられた愛の手紙」なのです。内容は旧約39巻、新約27巻で、最初の創世記がBC1500年頃、最後のヨハネの黙示録がAD100年頃に書かれました。その間約1600年、40人以上の著者により書かれ、彼らはそれぞれ異なる職業、身分を持つ人々でした。書いた場所も様々です。それにもかかわらず、内容に矛盾がなく、すばらしい調和、統一性を持っています。では、簡単に内容を紹介します。

 

○神様はただお一人である。

 

○生き続けておられる。

 

○人間を愛しておられる。

 

これらのことを教えるため、一つの民族「イスラエル」を選んで使われた。

 

○なさろうとしていたこと

 

①イスラエル人を通して、全人類に神を示す聖書を与える。

 

②神の独り子であられるイエス・キリストをイスラエル人として遣わす。

 

あなたが神を信じるために必要なすべてのことが、聖書に書かれています。

 

 この神は、人間が考えて祭り上げた存在ではない。漠然としていて、何が何だかわからぬ存在ではない。「神秘的な経験をして神に出会った」、「神の声を聞いた」とかいう、その人だけの経験に頼るような方でもありません。多くの宗教、神信心は人間が作り出したもの、人の思い込みの神です。

 

 しかし、ただお一人の真の神は、不完全な人間の知恵、バラバラな考えを持つ人間の考え方などをよそに、確かな信頼のできる方法を使って、ご自分を示して下さいました。そうです。いつまでも残る、変わらぬ文書、即ち聖書を用いられました。

 

 次に、聖書に書かれている真理を味わっていきましょう。

 

 

 

神についてⅠ(万物の創り主であり、天地の主である)

 

1)万物の創り主

 

「初めに神が天と地を創造した」(創11)。「神は人をご自身のかたちとして創造された」(創126)。

 

きよく、正しく、知恵に満ち、考え、喜び、悲しむ神様です。火事になったら燃えてしまう、とりこわしたら無くなってしまう、そんな存在は神様ではありません。偽物は口があっても語らず、目があっても見えず、耳があっても聞き得ないのです。

 

2)天地の主

 

人間が作り出したり、考え出したりした神ならば、人間の願いを何でも聞いてくれる筈と人は考えやすいものです。モーセの十戒(出エジプト20)二戒には、「あなたは、自分のために、偶像を造ってはならない」とあります。人間が主で、神様が従う形はあり得ません。しばり地蔵などという存在を笑ってもいられません。気ままな人間の要求に何でも応じるなんて、とんでもありません。まことの神と人間の関係が全く逆に考えられています。では、神様が主であるということを、更に具体的に説明いたします。

 

 (1)大自然の支配者

 

宇宙、自然は神がつくられたからこそ、素晴らしい基準があり、寸分狂うことなく動いています。あなたは、「自然」という便箋に書かれた神の手紙を読んでいますか。太平洋をヨットで渡った堀江謙一さんは、星の位置を観測しながら正確に航行しました。その星をつくられたのは神様です。天体は時を正確に刻みます。神様の時計には、一分一秒の狂いもありません。私たちの時計は、神の定められた時の刻みに合わせて作られるのです。そして、その差が少なければ少ないほど正確であるといわれます。

 

 ここで、人に作られる時計と、神につくられる人間を比べ、類似点を申し上げます。それは、作られたものが製作者の目的通りに動くことを求められているということです。不燃物ごみとして出された置時計は、外見は何の問題もないように見えますが、内側が壊れていて正しく時を刻めない、無用の長物です。私たち人間も、同じことが言えます。心の中が創り主の神のご意思と合っていなければ、たとえ〇頭がよい〇経済的に豊か〇人づきあいが良く、人に好かれる〇几帳面で仕事の頼みがいがある〇顔かたちが良い、これらは時計に例えれば外側の飾り、美しい色合い等にあたります。問題は、あなたが神様に心を開き、意志を向け、神のご意志を重んじているかどうかなのです。

 

 (2)人間の心の支配者

 

人の心に良心を授けたのは天地の主である神様の働き、神様が生きておられる有力な証拠です。しかし良心は絶対ではありません。あなたが良心を抑え続けていると、やがてその働きは鈍くなり、遂には全く働かなくなります。

 

 (3)歴史の支配者

 

悪を滅ぼし、真の神を恐れかしこむ国を栄えさせます。