いっしょに歌おう 第78回

「早春賦」、「花は咲く」、「むすんでひらいて」、「ゆりかごのうた」、「つみとがをゆるされ」(聖歌232番)、「故郷」を歌いました。参加者は5名でしたが、駅構内でバスを待ちながら歌を口ずさむ方もおられました。

 

 今から二千年前、イスラエルにイエス様という方がおられました。イエス様は神様ですが、当時は人として地上に来られていました。イエス様が町を歩くと、大勢の男性が一人の、姦淫の罪を犯した女性を引きずってきました。姦淫は当時、ゆるされざる罪であり、女性を連れてきた男性は、「法律によると、こういう女は皆で石をぶつけて殺さなくてはいけません。どうしますか」とイエス様に尋ねました。そこでイエス様は、「それでは、あなたがたの間で、罪のない者が最初に石を投げなさい」と答えられました。周りはざわつき始め、人々は立ち去っていき、その場に最後まで残ったのはイエス様と、罪を犯した女性だけでした。イエス様は彼女に、「私もあなたを罪に定めない。行きなさい。今からは決して罪を犯してはなりません」と言われ、彼女をゆるし、石打ちから救い出しました。

 

 また、聖書にはこうも書かれています。「なぜあなたは、兄弟の目の中のちりに目をつけるが、自分の目の中の梁には気がつかないのですか。兄弟に向かって、『あなたの目のちりを取らせてください。』などとどうして言うのですか。見なさい、自分の目には梁があるではありませんか。偽善者たち。まず自分の目から梁を取りのけなさい。そうすれば、はっきり見えて、兄弟の目からも、ちりを取り除くことができます」(マタイ73~5)。人の小さな部分を非難する前に、自分にある大きな問題を省みることができれば、争いや戦争はなくなるのではないかと思います。この世界にある問題事は、人の内にある黒い何かに動かされて起きている気がします。聖書はそれを「罪」と言っています。私たちの罪をはっきりと気づかせて下さり、この罪から自由にして下さるのは、真実な神様お一人です。罪に気づき、罪から救いを得る、これは人間の最優先事項です。

 

 私たちを愛してやまない天の父なる神様、私たち一人一人が心の中にある黒いものに気づいて、そこから自由になることができるようにして下さい。そしていつも人を愛し、人生を喜ぶことができるようにして下さい。(武田遣嗣牧師)