フーテン僕使ウィーン便り㉒

 

22 信号待ち

 

 

 

 道路にある信号の形は国によって種々である。日本では大概横に「赤黄緑」が並んだのが交差点の向こう側に着いている。歩行者用は道の向こう側に「赤黄緑」が縦につけられているように思うがどうだろう。しばらくウィーンにいると忘れてしまっている。ちなみに、この春までいた旭川は車用の信号も縦並びである。雪が多いためと聞いた。

 

 ここウィーンでは車用には交差点の真ん中の上に「赤黄緑」の信号機が取り付けられている。そして歩行者用には日本と同じ様に歩道の向い側に信号がある場合もあるが、無い場合が多い。小生たち、慣れない者は、信号がないと思って渡ろうとすると、赤だったりするので危険である。

 

 信号に対する態度も国(もしくは国民性)によって異なるので面白い。日本では車は勿論歩行者も必ず信号を守る。全く車が通っていないことが分かっていても歩行者用が赤であれば信号が変わるのを待っている。車が通らないからと言って、赤の時に渡ると顰蹙を買う。

 

 ところがパリ等では歩行者用の信号が赤でも車が通っていなければ、みな渡って行く。車が通らないのに赤だからと言ってただ立って待つ人はいない。日本とは少々様子が違うのである。だからパリの人が、車がいないのに赤だからとじっと待つっている日本人を見ると驚くのではないだろうか。しかしパリの人でも、車を運転している時は別の話である。車に乗っている時、信号が赤であれば、歩行者がいなかったり、車の来る様子がなくても必ず緑になるのを待つのである。

 

 ここウィーンの歩行者は、ほぼ日本人と同じである。信号が赤であれば車が来なくても待っている。やはり、ゲルマン系であるからなのか。こちらでは赤信号でも平気で渡っていると、批判の目で見られるのである。

 

・ウィーンの中心周辺の観光客の多いところでの歩行者用信号。図柄がかわいい。

 

 

私たちはウィーン教会での29日の礼拝が最後です。私たちが行く前から決まっていたのですが、少ない教会員も8月は夏休みで帰国したりウィーンを離れる方が多く、「休会」なのです。残念です。8月の2日から、エディンバラでの「ヨーロッパキリスト者の集い」に参加してから、帰国します。ウィーンでの奉仕の最後まで用いられるようお祈り下さい。