フーテン僕使ウィーン便り㉔

 

24 ウィーン夏祭り

 

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 616()教会の姉が用意してくれたウィーンフィルの演奏会が行われる「ウィーンコンチェルトハウス」に出掛けた。開演30分前の3時に着くよう余裕を持って牧師館を215分に出た。すぐ近くからトラムに乗りショッテントーアという駅まで行った。そこからトラムを乗り換えて演奏会場近くまで行くつもりだった。

 

 ところがショッテントーアの駅前はただ事ではなかった。人があふれ、大音響が響いていた。何を言っているのか小生たちには全く解らないが、耳をつんざく音である。と同時に若者を中心に老若男女がトラムの線路道も歩道も車道にもあふれている。トラムが動いている様子はない。連なるトラックには色々な装飾がなされ、その中にはいっぱいの若者が何か叫んでいる。数えられないほどの車が続いているのである。小生たちの余裕は吹き飛んでしまった。ショッテントーアからオペラ座、楽友協会の先にあるコンチェルトハウスまで歩くことにした。小生は杖を突きつつ、とに角全力で歩く以外はないのである。どこもかしこも人であふれ、歩くのもままならない。

 

 市役所、博物館、王宮などを横目にしながら必死で、オペラ座が見えた時はほっとした。何とか間に合いそうだと思ったからだ。それでもそこから約1㎞はあるだろうか。もうヘトヘトである。楽友協会を過ぎ盛装した紳士淑女が目の前に見えた時は本当に安心した。丁度3時頃着き、席に着いた時はようやく辿り着いたという感じだった。広いロビーや中の様子を観察する余裕はなかった。それでもウィーンフィルの演奏には感無量だった。チケットを用意してくれた姉の御主人はファゴット奏者で、ファゴットの独奏部もあり、なおさらだった。

 

 実はこの街の騒ぎはウィーンの夏祭りで、15日はパレードの日だったのであった。短い夏を思い切り楽しむパレードだったのだろう。