フーテン僕使類天疱瘡日記① 

 

①輸血と十字架

 

2015年、パリ日本語教会で留守番僕使をしていた時「類天疱瘡」に罹った。 血液の自己免疫障害の難病である。20161月末に帰国し、即 筑波大病院に入院。4月中旬に退院し、通院治療になった。その後順調に薬の量も減り、夫々に約束のあったブリュッセル日本語教会3カ月、旭川緑が丘福音キリスト教会16カ月、ウィーン日本語教会3カ月、と役立たない乍らフーテン僕使をして来た。

 

ところが、ウィーンから帰国した後、病状の悪化と薬の量の増加により、10月に約束していたマレーシア、クアラルンプル教会はドクターストップによりキャンセルせざるを得なくなった。そればかりか、さらに悪化し、入院となったのである。

 

突然のキャンセルでクアラルンプル教会には迷惑をかけている。是非、クアラルンプル教会に奉仕者が与えられるように祈って頂きたい。

 

今回の入院は、血液から製造した「血液製剤」を注入する治療のためである。輸血の一種である。これは筑波大病院でも受けた治療である。その時は愚かにも他者の血液によって自分の病が治療されるという自覚がなかったように思う。当時の症状は激しい痛みと痒みで、おこがましいが自分の姿を「ヨブ」に重ねた。そのため輸血をしながらも他者の血のよって自分の血が治されると言うことに思いが至らなかった。

 

しかし今回は、症状が悪化し、薬量が増えたと言っても二年半前とは雲泥の差と言っていいほど軽い。そのためか輸血による治療が他者の血によることに思いが至ったのである。こんな病が他者の血によって治される。逆に言えば、小さな病を治すためにも他者の血が必要なのだと言うことを実感させられた。そうだとしたら、自分の根本的な病である罪の病を治すためには他者の血では不可能で、神の御子の血、全く罪も汚れもない血が必要なのだと言うことを深く思わされた入院であった。

 

「御子イエスの血はすべての罪から私たちをきよめます」Ⅰヨハネ 1:7