いっしょに歌おう 第86回

20日、那珂湊駅構内で歌う会が開かれました。

「月」、「小さい秋」、「まっかな秋」、「川の流れのように」、「おどろくばかりの(教会福音讃美歌478番)」、「ふるさと」を歌いました。8名が参加しました。

 

坂本龍馬の最大の事業は、大政奉還への協力でした。西郷隆盛が率いる薩摩藩と、長州藩に同盟を結ばせ、幕府から朝廷へ地位を返すことに尽力した人です。残念ながら彼は33歳で暗殺されてしまいました。暗殺に加担したことを自供し、禁固刑になり、のちに特赦で釈放されたのが、今井信郎という人でした。

 

さて、竜馬には子どもがいなかったので、甥の坂本直が家督を継ぎました。直は宮内省に勤めていたのですが、クリスチャンであったため、免職になってしまいました。彼は歴史的には大きなことをしていないのですが、一つの事実が残されています。それは竜馬の法要に今井信郎を招いたことです。これは彼の信じるキリスト教の神様が、ゆるす神様だからではないかと思います。たとえおじさんを殺されても、今井信郎をゆるさなければ、という思いが直にはあったのだと思います。

 

『互いに親切にし、心の優しい人となり、神がキリストにおいてあなたがたを赦してくださったように、互いに赦し合いなさい(エペソ432)』。

 

直は、神様に自分の心の罪がゆるされていることを知っていました。この罪は一人一人が持っていて、最後には死をもたらします。しかしイエス・キリストが私のために十字架にかかって死んで下さった、だから私は罪からゆるされているのだ、このことを直はわかっていたのです。ですから、竜馬を暗殺した今井信郎をゆるそうと思ったのではないでしょうか。私たちにはなかなか人をゆるせない時がありますが、神様と共にいることは、人をゆるすことを実現させると思います。

 

天の父なる神様、坂本直はイエス・キリストの十字架によって、自分がゆるされていることを知っているから、他の人をゆるすことができました。神様、どうぞキリストにあって、ここにいる一人一人にゆるす心を与えて下さいますように。そしてゆるしを経て、喜びに溢れた人生を歩むことができるようにさせて下さい。(2018.11.20 武田遣嗣牧師)