第99回童謡・唱歌・讃美歌を歌う会

「もみの木」、「ひいらぎかざろう」、「野に伏す羊を」、「神の御子は今宵しも」、「栄光とわに主なる御子に」、「きよしこの夜」を歌いました。参加者は8名でした。

 

 

 この絵(エル・グレコ「受胎告知」)を見ると、マリアの衣装の赤、青、天使の黄色といった三原色を使うヴェネチア絵画の手法が取り入れられていることがわかります。そして中心が明るく、次第に暗くなっていく、ドラマの一部を切り取ったようなバロック絵画の手法も取り入れられており、この絵はエル・グレコの代表作だと言われています。

 

 さてこの絵では、マリアは右手を上げて驚いているように見えます。天使の告知はマリアにとって驚きでした。しかし、そもそも神様であるイエス様が、なぜ人間として生まれたのでしょうか。それは、人間を罪と悪から救うための唯一の方法が、神が人となることだったからです。

 

 聖書の神様は、二つの特徴を持っています。即ち一つは正義の神様、もう一つは愛の神様です。神様は正義の神様なので、人の罪をチャラにはできない、逆に愛の神様なので、人をすべて滅ぼすことはできない、そこで自分が人間となって、さばきを身代わりに受けた、それが十字架でした。そして神様が一人一人を愛して下さっていることを喜ぶのが、クリスマスの本来の意味です。

 

 マリアは驚きだけでなく、喜びにもとれる表情をしています。実は私も同じように喜んでいるのです。人となられたイエス様が、私にも必要です。私は言行不一致なところ、内側に混沌とした闇があることを、常日頃から感じています。しかしイエス様は、あたたかい蝋燭の光のように私たちの心の闇を照らし、罪をゆるし、新しい人生を与えて下さいます。イエス様は私たちのために下りてきてくださった愛なる神様、正義の神様なのです。

 

 天の父なる神様、一人一人をいろいろなところから集めて下さって、ありがとうございます。私たちが来年もあなたの愛を受けて生きていくことができますように、祝福して下さい。(武田遣嗣牧師)