· 

心悩む神 ホセア書11章1~12節

【新改訳2017】

ホセ

[ 11 ]

11:1 「イスラエルが幼いころ、わたしは彼を愛し、エジプトからわたしの子を呼び出した。

11:2 彼らは、呼べば呼ぶほどますます離れて行き、もろもろのバアルにいけにえを献げて、刻んだ像に犠牲を供えた。

11:3 このわたしがエフライムに歩くことを教え、彼らを腕に抱いたのだ。しかし、わたしが彼らを癒やしたことを彼らは知らなかった。

11:4 わたしは人間の綱、愛の絆で彼らを引いてきた。わたしは彼らにとってあごの口籠を外す者のようになり、彼らに手を伸ばして食べさせてきた。

11:5 彼はエジプトの地には帰らない。アッシリアが彼の王となる。彼らがわたしに立ち返ることを拒んだからだ。

11:6 剣は、その町々に対して荒れ狂い、かんぬきの取っ手を打ち砕き、彼らのはかりごとのゆえに、町々を食い尽くす。

11:7 わたしの民は頑なにわたしに背いている。いと高き方に呼ばれても、ともにあがめようとはしない。

11:8 エフライムよ。わたしはどうしてあなたを引き渡すことができるだろうか。イスラエルよ。どうしてあなたを見捨てることができるだろうか。どうしてあなたをアデマのように引き渡すことができるだろうか。どうしてあなたをツェボイムのようにすることができるだろうか。わたしの心はわたしのうちで沸き返り、わたしはあわれみで胸が熱くなっている。

11:9 わたしは怒りを燃やして再びエフライムを滅ぼすことはしない。わたしは神であって、人ではなく、あなたがたのうちにいる聖なる者だ。わたしは町に入ることはしない。

11:10 彼らは【主】の後について行く。主は獅子のようにほえる。まことに主がほえると、子らは西から震えながらやって来る。

11:11 鳥のようにエジプトから、鳩のようにアッシリアの地から、彼らは震えながらやって来る。わたしは彼らを自分たちの家に住ませよう。──【主】のことば。

11:12 わたしは、エフライムの偽りと、イスラエルの家の欺きで囲まれている。しかしユダは、なお神とともに歩み、聖なる方に対して忠実である。」

[説教要旨]

ホセア書は「姦淫の女を妻とせよ」との神の命令に従い、預言者ホセアがこの女性と結婚する。これは神とイスラエルとの愛の契約関係を、イスラエルがその背教と不従順により破る姿を現すために、神がホセアに命じた実物教育であった。妻ゴメルは愛の関係を破り、夫のもとを去り、姦淫の罪を犯し、堕落し、奴隷市場に売られる。ホセアはこれを買い戻すのである。神は言われる。「どうして引き渡すことができるだろうか」(11:8)。

 

. 祝福の過去(14

ホセアは結婚当時は妻を愛した。イスラエルも神との愛の契約関係に入った(申命記7:78)。だがイスラエルは「バアルにいけにえを献げた」(2)。ホセアの妻も夫を裏切り、去り、姦淫の罪に身を沈めた。

 

Ⅱ.北王国イスラエルの迫り来る惨劇

東風が来る(12:1)。大国アッシリヤのこと。イスラエルはアッシリヤによって滅ぼされる(紀元前722年)。だがこれで終わりではない。

 

Ⅲ.神の主権的愛(911

「イスラエルよ、どうしてあなたを見捨てることができるだろうか」(8)。

「神は神であって、人ではない」(9)と続く。

 

<結論>

ここに罪のために代価を支払って下さった主イエスの愛がある(ローマ3:26)。罪を犯す人間を十字架の血の犠牲をもって買い取って下さった契約の神の愛がある。「主イエスよ。私の救い主となって下さい」。 

 

 

在天の父なる神様、ホセアの実体験の教訓を通して、「どうしてわたしはあなたを見捨てることができようか」と仰るあなた様のご愛が、イエス・キリストの十字架の贖いに現れていることを覚えてありがとうございます。主よ、不従順の罪から私たちを解放し、あなたに忠実に生涯お仕えする者とならしめて下さい。お一人お一人の上に、主が豊かな祝福を与えて下さいますように、またお一人お一人をコロナの感染からお守り下さい。(八郷キリスト教会 山口勝政牧師)

 

☆ 本日は水戸地方講壇交換として、八郷キリスト教会の山口勝政牧師にメッセージを取り次いでいただきました。