2014年ギデオン協会茨城北支部報告と証

礼拝の中で、ギデオン協会茨城北支部 高杉信一兄(日本基督教団水戸中央キリスト教会会員)が、ギデオン協会の働きについて報告と証をして下さいました。

 ギデオン協会は、百数十年の歴史を持つ国際的なキリスト教団体です。私は丁度現役を退いた頃、妻とシカゴで開かれた大会に出席したことがあります。三千人規模の集会に驚き、また大変感激致しました。さらに二年後、フィリピンのセブ島で行なわれた国際共働聖書贈呈に参加し、週五日は学校、土曜は刑務所に出かけ、参加者全体で聖書を十五万冊贈呈したこともありました。日本にいるとあまり感じませんが、人々は本当に御言葉に飢えている感じでした。ですから、当時日曜日に礼拝に出席するだけの私にとって、本当にすばらしい働きに加わったと思いました。その後いろいろなことがあり、必ずしもすばらしい経験ばかりではありませんでしたが、聖書贈呈をし、人々をキリストに導くという大きな目標をもって今も働きを続けています。

 ここで、証を二つ紹介させていただきます。一つは、昨年4月7日、宇都宮の作新学院高等部の新入生に聖書贈呈をするために、その説明と贈呈式を行なった時のことです。贈呈式は新入生のオリエンテ-ションの最後に行なわれ、ずっと立っていた彼らは疲れている様子でした。そこで、壇上に上がった私はこんな話をしました。私が君たちくらいの頃、「目には目を、歯には歯を」ということばを、やっつけられたらやっつけろ、復讐しろという意味だと思っていた。ところが少し年をとって聖書を読むようになり、実はそういう意味ではなく、目(歯)をやられたら目(歯)の範囲で止めなさい、それ以上やってはいけないという戒めであることがわかった。しかし今日みんなに渡す聖書には、やられた人のために祈りなさいと書いてあるんだ。こういうことが書いてある聖書をみんなに渡すことができて、私はすごく嬉しい。だからどうぞ読んで下さいねと。そして代表の生徒に聖書を手渡しましたが、彼らの目がきらきらして、嬉しそうに受け取ったことが忘れられません。

 もう一つは、今年の1月21日、水郡地区の聖書贈呈をしたことです。私は77歳ですが、北支部には私より三つ年上の仲間がいます。彼は電気工事屋さんでしたが、震災後の巡回中穴に落ちて大怪我をし、ギデオン活動はもちろん、日常生活も困難になりました。しかし最近ようやく回復し、共に働くことができるようになりました。当日、私たちは那珂市内の四つの学校に540冊聖書を贈呈することができました。その方法ですが、私たちはまず学校の校長先生に会って、聖書を学校の図書館に置いて、これを読みたいと思った生徒さんに自由に持っていってもらえるように手配していただけませんかとお願いします。最初は難色を示す方もおられますが、何回か行っているうちに少しずつ受け入れられるようになり、例えばひたちなか地区では、十年かかってすべての学校が受け入れてくれるようになりました。

 最後に、この聖書は私共の献金もありますが、大方は年金受給者であり限度があります。教会もどこも大変です。しかしやれる範囲のことをして、少しでも若い魂に聖書を配る、それが私共の役割です。時には各教会に活動を紹介させていただき、お祈りとご支援をお願いすることもあります。現在私共は年間、笠間から北の人口0.6%にあたる約7000冊を配ることを目標にしております。今日はこのようにギデオンの喜びを語らせていただき、どうもありがとうございました。