私は福島県喜多方市の出身です。母はクリスチャンでしたが、家が農家であったため、農作業が忙しい春から秋は、教会に行くことが叶いませんでした。私は東京で学生生活を送り就職、1985年に転勤で水戸に赴任し、会社のアパートに近い千波町の水戸聖書バプテスト教会に行くようになりました。妻もクリスチャンで、私はキリスト教にあまり違和感はなかったのですが、当初は自分には必要ない、家庭の平和のために行っているようなものでした。
しかし、主日礼拝や特別集会に出席するうちに、世の常識と全く異なる聖書の価値観に惹かれ、クリスチャンとの交わりをさせていただくうちに、神無しの生活を送ることは、神様を無視している罪だとわかり、そのためにイエス様が十字架上の苦しみを受けて下さったと知りました。神様に従う決心をし、1980年12月(42歳)に洗礼を受けました(ルカの福音書15:7)。
その後、同じ職場だった兄弟から再三勧誘を受け、半ば強引に15年4月、ギデオン協会茨城北支部に入会し、今に至っています。
さて、ギデオン協会の目的は「人々をイエス・キリストの救いに導く」ことです。本日は、このギデオンの働きについて簡単に説明をしたいと思います。まず、世界でギデオンが活動している国・地域は200か国に及び、会員数は17万余名、1年間の聖書贈呈数は55万冊、累計では3982万冊を数えます。
茨城北支部については、会員10名、夫人会員7名で、メンバーは殆ど企業や役所を退職された方々です。所属協会は様々ですが、神の家族として一致し、神のご栄光を現したいと願っています。具体的には、水戸以北の水戸、日立、高萩、大子、那珂、大宮地区の中学・高校に伺い、校長・教頭先生にお会いして、聖書贈呈の依頼をしています。私が想像していたより皆さん好意的に接して下さり、受け入れて下さっています。教職員の方々の対応も概ね好意的で、教育現場の現状や課題などを、それとなく話して下さることもあります。また、生徒さんたちと会うと元気よく挨拶してくれて、爽やかな感じがします。
勿論、門前払いをされたり、拒絶されることもあります。しかし、何の約束もなく訪問し、いきなり校長・教頭に会いたいというのは、世間の常識からすれば、普通でないかもしれません。これまでの実績(前に頂いた先生の名刺を示したり、受け入れられた聖書の冊数などを話す)、ギデオン会員の態度・行動から一定の理解が得られているものと思います。子どもの数が減少し、県北地域では学校の統廃合が進められていますが、学校・先生と継続的に接触し、繋がりを保っていくことが肝要だと思います。私たちは宣教命令の一環として、地道ではありますがこの活動をしていきたいと思います。
ギデオンの聖書によって神様の救いに与った方は、多数おられます。改革派ひたちなか教会の小林義信先生は、40代半ば、ベルギーで国際会議に参加し、ホテルの引き出しに入っていた聖書の「You must born again」(もう一度生まれなければならない)という言葉に、人生の意味を考え直して生きていかねばならないと思い、57歳で神学校に入り、60歳で卒業、62歳で牧師になられました。またギデオン会員に送られる会報誌にも、毎号ギデオンの聖書によって救われたという手記が掲載されています。いつ、その聖書が手に取った人に働き、教会に導かれたり、救いに与ったりするかわかりませんが、神様は必ず用いて下さると信じて、活動を続けたいと思います。
最後に、私が今、励まされている御言葉を読ませていただきます。これは11年前、私の母の告別式で、母の友人が感話の冒頭に読んだ御言葉です。
「5:3 それだけではなく、苦難さえも喜んでいます。それは、苦難が忍耐を生み出し、
5:4 忍耐が練られた品性を生み出し、練られた品性が希望を生み出すと、私たちは知っているからです。
5:5 この希望は失望に終わることがありません。なぜなら、私たちに与えられた聖霊によって、神の愛が私たちの心に注がれているからです。」(ローマ人への手紙5:3~5)
お願いが三つあります。ギデオン協会のために祈っていただくこと、ギデオンの働き手を起こしていただくこと、そして贈呈する聖書のために献金をしていただくことです。
ご在天の父なる神様、御名を讃美いたします。本日、那珂湊キリスト教会でこのような機会をいただき、心から感謝申し上げます。教会とギデオンとの献金のみによって購入しております聖書が、迷っている若い魂に、疲れ病んでいる人の心にどうか届き、教会に導かれて、主のご栄光と癒しに満たされますように。また「教会の腕」としてのギデオンが、全国の教会から起こされますようにお願いします。那珂湊キリスト教会と、日本国際ギデオン協会の上に、主の恵みと祝福が限りなくありますように。(2019.02.17 ギデオン協会茨城北支部 折笠顕兄)
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