チューリップが似合う街(旭川緑が丘便り20)

 

 約1か月振りに旭川に戻ったのは517日だった。茨城空港から千歳空港まで約1時間50分である。千歳空港からは列車で、札幌で乗り換え、旭川に到着したのは夜の930分であり、教会の方が駅に出迎えて下さり、アパートに着いたのは10時頃だった。那珂湊を出てから約6時間30分かかっている。乗り継ぎが非常にスムーズにいって6時間30分もかかるのだ。やはり旭川は近いようで遠い。

 

 次の日の朝、居間に眩しいばかりの朝日が降り注いでいた。そして窓から、まず最初に目に飛び込んできたのは隣家の色鮮やかなチューリップの花と芝桜であった。東京の武蔵野市辺りはもちろん、茨城の那珂湊でもチューリップの花は終わっていた。だから、旭川に戻ってチューリップが咲き始めているとは予想していなかったので、チューリップの花の歓迎に感激である。

 

 旭川に戻って一週間経つ524日、チューリップは盛りを過ぎた所もあるが、まだまだ多くの家の庭に咲いている。東京はじめ関東地方の家庭でどのくらいチューリップを植えているのかわからないが、ここ旭川の緑が丘の家庭では、ほとんどの庭に植わっている。何故、それが判るかと言えば、当地の家には塀がないからである。だから、道を歩けば家々の庭が丸見えなのである。「赤 黄色」と歌にある通り3色以上の花が咲いている。旭川はじめ札幌でも、本州のチューリップよりも花弁は大きく、色も鮮やかである。関東地方のものの倍はあるのではないかと思うくらいである。長い冬の間、雪の下で耐え、栄養分をしっかりと摂っているからに違いない。花の大きさはチューリップだけではなく、エゾムラサキツツジやツツジ、水仙、ポピー等も大きく、色鮮やかである。

 

 旭川市の緑が丘の家並みに沿って歩くと、家の庭の美しい花々に感激するばかりである。残念なのは小生はその花々の名前を知らないことである。それでも感動の連続である。一面芝桜の庭、エゾムラサキツツジ、これから咲き出すツツジ、シャクナゲ、ドウダン、ライラック、ナナカマド、緑の芝、レンギョウ、ラベンダー等、とにかく当地を歩けば、わざわざ富良野や美瑛に行かなくても美しく、大満足である。と言うより、当地は家並みが花畑のようであり、花が似合う街である。特にチューリップが似合う街と言えよう。緑が丘教会の小さな庭にもチューリップや芝桜が咲いており、道行く人の目を楽しませている。昨年秋に召された90歳近くの姉妹が丹精していたとのことである。召されるまで忠実に主に仕えた姉妹が、今もこれらの花々を通して、道行く人に主の愛を伝え、教会へと招いているようである。花々の美しさは、神様がそれぞれの美しさを与えて下さるからであるとイエス様が仰ることばを思い出させる。

 

 

 

しかし、私はあなたがたに言います。栄華を極めたソロモンでさえ、

 

このような花の一つほどにも着飾ってはいませんでした。

 

                  マタイ 629