老人は昔を語ると申しますが、新年を迎えて思い出すことの一つは、毎年サンタクロースの来訪を確認しようと、期待しつつ就寝時に寝ずに頑張ったことです。両親は子どもたちに新しい下着を一揃いそろえて、クリスマスイブの枕もとに用意したのですが、それをサンタクロースのプレゼントだと言っていました。これは小学校に入るまででしたが、新年に着る新しい下着の新鮮な感覚の喜びは、たかだか一週間ぐらいで消えました。
このように、私たちが地上で経験する新しい感激とか喜びなどは、せいぜい一週間ぐらいで消えてしまいます。
仏教には諸行無常という教えがあります。では、聖書で勧めている新しさについて考えてみましょう。
1. 新しい誕生
イエス・キリストはある夜、教えを求めに訪ねてきたユダヤ人の指導者、老人のニコデモに「新しく生まれること」について教えられました。また、キリストの弟子パウロは、キリストのうちにある人は新しくつくられた者なのだと教えました。そして、この神様によって与えられたいのちは永遠のいのちであると、キリストの弟子ヨハネは教えています。神様の霊の働きによって、キリストこそ自分の救い主であると信じる者は皆このいのちに生かされ、新しいいのちにふさわしい人格の実を結ぶ資格を持ちます。
2. 新しい戒め
イエス様はある時、弟子たちに新しい戒めを与えると語られ、「あなた方は互いに愛し合いなさい。わたしがあなた方を愛したように、そのように、あなた方も互いに愛し合いなさい」と言われました。他の人との正しい関係を短い言葉で教えられたのですが、後になって弟子のヨハネやパウロがまことの愛、いつまでも残るものとして、この愛について詳しく説明してくれました。
「言うは易く、行うは難し」という言葉がありますが、「聞くは易く、行うは難し」が愛の実践であるというのが、信仰生活68年になる私の実感です。
旧約聖書のイザヤが、そして新約聖書のペテロが書き残した「草はしおれ、花は散る。しかし主のことばは、とこしえに変わることがない」という教え、いいえ約束を覚えつつ、この年もキリストの示された愛の実践をめざして励みましょう。(2019.01.7 依田次雄名誉牧師)
☆90の坂は結構きびしく、周囲の友がついつい手を伸ばしてくれます。新年礼拝に伺って、出席者が多いことに驚きましたが、以前、大洗教会の出席者がもっと多くなり、別々に礼拝を守るようになったこと、西田先生や佐藤先生のご苦労を思い出しました。湊にも有力なメンバーが与えられるよう、新しい歴史へと神様の応援を期待して祈ります。
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